配送業のコスト削減に直結!ドライバーの作業時間や待機時間がひと目でわかる『ドライバー日報統計画面』を追加

本日、下記のプレスリリースを行いました。

今月分のドライバーの作業時間や待機時間がひと目でわかる『ドライバー日報統計画面』を追加

https://www.value-press.com/pressrelease/285508

 

まずは作った経緯からお話します。

配送とか運送をやってらっしゃる会社って、

「コロナ禍で業績が悪くなった」

と仰る会社さんが多いんですよ。業界の外の人からは

「えー。でも、巣ごもりとかで配送って儲かってるんじゃないの??(´ω`)」

というお声をよくいただくんですが、それは、消費者向けの宅配をやってらっしゃる会社なんですよね。

消費者向けの宅配は今需要が増えてますが、例えば飲食店が長い間やってなかったりしたので飲食店を回る卸売業さんはそのお仕事がなくなってしまったり、その卸売業さんのために倉庫に飲食料を運送する会社さんはお仕事がなくなってしまったりしているので、全体的には荷物の量が減っています。

【参考】日通総研/国内貨物輸送量、2021年度は4年ぶりプラスも微増

で、荷物が増えないという状況で他社より高い運賃を出すのが難しい、安く出しても仕事がないよりは… ということで、運賃を下げてしまったりということも多いそうです。

売上を増やすことが難しい状況であれば、利益を出すためにコストを削減していくしかありませんが、

「コストを下げるってどうやってやればいいのかわからない…。🥺」

という悩みもよくお聞きします。

ではどうやってコストを削減していくか。

一つには、コストが何で構成されているかを分析することですね。

これは、弊社が懇意にしていただいている物流のコンサルタントさんがよくおっしゃっていることなんですけれども

「何に時間を使っているのか分析することが初めの一歩」

だそうです。

 

業界の外の人から見ると、

「トラックドライバーさんって、運転している時間が多いんだろうな~」

と思ってしまいますよね。

実際は、運転している時間と、納品などにかかる時間が同じぐらいという調査結果があります。

【参考】三井住友銀行 物流業界を取り巻く環境~新型コロナウイルス感染拡大をふまえて

納品などにかかる時間というのが、主にはトラックからの荷物の積み下ろしだったり、バースと言われる倉庫などの積み下ろし場所が混み合っていて入れない、という待機時間だったりします。

で、この部分は運賃に反映しづらいと考えている事業者さんも少なくないそうです。

そうすると、こういう時間は純然たるコストなので、何とか圧縮する必要がありますよね。

しかし、そういったものが見えてこないとどこに手を入れてよいのかわからないということになりますので、まずは測定しよう!ということなのです。

これは、国土交通省が推進している、物流KPIを測定するということにもなります。

「はぁ~?物流KPI… よくわっかんね~」

と思いますよね。私も思いました!

物流KPIについては、↓こちらのサイトがわかりやすかったので、こちらをご参考にどうぞ。
【参考】物流KPIとは|設定方法や計算式の詳細を解説
弊社のODIN リアルタイム配送システムには、今までGPSと連動で運転日報を自動で出すことや配送効率を上げようという機能が多くありました。

実は、こういった経営者さんが喜びそうな分析系の機能ってほとんどなかったんですよ!

なので、弊社としても初の試みになります(`・ω・´)

 

ODIN リアルタイム配送システムのお問い合わせはこちらからどうぞ!

 

 

「失敗の科学」という本を読みました

これ、とってもいい本でおススメです!

読んだきっかけは、弊社に内定が決まった学生さんが

「この本を読んでアルバイトの改善をしました。」

というような話をしてくれたことです。

この本では航空業界と医療業界が取り上げられて比較されています。

飛行機の事故があると、どのようなことがあって事故にいたったのか、非常に細かく調べられます。

しかし、医療業界での医療事故があると、あまり調べられない。

医療ミスって皆さんが思うより頻繁に起きてるそうですね。

その結果、飛行機は事故率 0.0009%の非常に安全な乗り物になる一方、今日も医療事故で命を落とす人は多くいます。

イギリスでの調査では、10人に1人は医療過誤によりなんらかの健康被害を受けているそうです。

それほどまでに医療過誤は多いのに、失敗を振り返って分析するということがあまりにも行われていません。

 

さて、つまり何が言いたいのかというと、

「失敗を分析して対策しないと繰り返す」

ということなんですよ。

当たり前じゃん と思うかもしれませんが、この当たり前のことができている組織ってどれぐらいあるでしょうか?

医療過誤は、分析されていないから減らないそうです。

また、本書では

「失敗を報告しても、その人の責任を追及しない」

ことも必要だといいます。失敗を叱責されるとわかっていると失敗を隠蔽する組織になるからです。

また、何かを記録することが必要ですね。それは、ビデオとか音声テープとか、書類とかそういうものがよさそうです。
人の認知というのは、事実を後でゆがめてしまうものだからです。

誰でも、失敗を認めたくない。

のですが、失敗することが成功への近道なんですよね。

「そんなバカな!成功するということは、完璧な計画があって、それにそって組み立てられるもの!」

というのがよくないらしいです。

計画というのは絵にかいた餅であって、大体その通りに進まないので、試してみることが必要だそうです。

「人々は複雑な現実を単純にとらえすぎている。」

わかる~。

成功するだろうといわれて投資家から巨額の投資を得たスタートアップ、マーケティング時点では成功しそうだった新製品、その中でどれだけが生き残ったでしょうか。

 

非難しない、ということも大切なことだそうです。

どうやら、人間は人を非難したい生き物らしい。悲しいサガですね(>_<)

組織の中の仕事やプロジェクトが失敗すると、

「○○さんが悪かった」

とかいう話になりがちですね。そういうストーリーが受け入れやすいかららしいです。
本当は、もっと細かく分析したり対策すれば、建設的に次の失敗を防げるかもしれないのに、それが阻まれてしまいます。

あるいは、まったくその裏返しで、失敗を分析しようとする過程で

「なぜ私が責められるんですか!私が悪いというのですか!!」

という感情的な展開になり、

「いやいや、〇〇さんは悪くないから…。…。(面倒なことになったな)。まぁ、この件に関してはタイミングが悪かったよね。」

というなぁなぁな展開になることもあります。

人を責めるというのがとにかくよくないし、責められたと感じてしまってキレたりするのもよくないですよね。

 

他にこの本に書かれていたことで印象的だったのが、

「プロジェクトの6段階

1.期待
2.幻滅
3.  パニック
4.  犯人捜し
5.  無実の人を処罰
6.無関係な人を称賛

というくだりです。

仕事ではもちろん、これ、趣味のサークル・部活・転職・友人・恋人関係などでもよく見かけませんか?

最初はいいところばかり見えていても、中に入ったり親しくなればイヤなところももちろんあって、それで
「悪いのはあの人」
となって、その人を糾弾し→無関係の人がよく見えてきて、その人間関係を離れていく…。

ということがよくありますよね。

安易な

「○○さんが悪い」

というのはやめた方がいいですね。

 

私なりにまとめると

1.失敗は成功のために欠かせないので恐れない

2.失敗は原因をしっかり分析して繰り返さないようにしよう 安易な原因の推測で終わらせない

3.  失敗を責めることは失敗の隠蔽につながるのでやめよう

というところでしょうか。

 

とにかくよい本だったので、おススメです!