採用のメディアをいくつか検討している間に、その担当者さんが
「即戦力を採用するために」
と何度か言ってくれたんですけど、いつも思うんだけど、この即戦力ってどうかなと思う。
弊社では、プログラマーを募集しているので、
「どこでもやること同じでしょ?スキルさえあれば、即戦力なんじゃないの?」
と思われるかもしれません。
私はサラリーマン時代は、2社外資系の会社で営業をやってまして、ほとんどの人が中途採用でした。
中途採用でやってきて、2から3割ぐらいしか定着しない。
で、そういう人って、前の職場も続いていなかった人。
それこそ、営業なら、プログラマーよりももっとつぶしが聞いて、
「売るスキルさえあれば、即戦力でしょ!!」
と思われるかもしれません。
でも、実際のところ、一番使えないのは
「俺って即戦力だからぁー 」
とブイブイ言わせている風の、外資によくいる高いスーツ着て高い時計しているパリっとした営業マンでした。
業界が違う。商品が違う。コネも違う。
意外と、即戦力というのは難しいわけです。
なのに、
「俺は即戦力!だから何も学習することはない!ハーバードビジネスレビューが愛読書、エスキモーにもアイスを売れる俺だからなっ!」
という人は商品知識もおぼつかないので、やっぱり売れないんですよねー
で、実績出せないので、転職しちゃう、という・・・。
なんでその会社がその業界で生き残っているか、というと、やっぱりノウハウがあるわけで。
それって一朝一夕にできたわけじゃなくって、その会社が何年もやってきて、積み重ねたことを体得するのに、時間がかかるんですよね。
先日カヤックの社長さんの書いた中途採用者向けへの文章にも、同じことが書いてあって、同意!と思いました。
http://www.kayac.com/recruit/forcareer
しかし、この方、文章うまいなー。さすがですわ。
私ももっとがんばらなきゃ…。
プログラマーも同じで、積み重ねって大事だと思うんですよ。
やめることは、いつでも簡単で、続けていくことこそ難しいわけですから。
だから、弊社は逆に、中途の方にも即戦力だと期待していません。
初心者のつもりで入ってくれるぐらいでいいです。
もちろん、持ってる知識やスキルが使えるときは、ふんだんに使ってもらっていいです。(ノ´▽`)
これは弊社での話なので、受託や派遣のプログラマーはまた別の話だと思います。
しかし、正直、プログラマーという職はいつなくなるかわからない、って思ってるぐらいがいいです。
なんか、すごく小手先のことをいう人がいるんですが、たとえば、聞いた話で会社に入ってきた新人が
「PHPじゃなくって、Rubyをやりたかったから、Rubyをやらせてくれる会社に転職します!」
って3ヶ月で転職した話を聞きました。
うーん、近視眼すぎる気が・・・。PHPも7になったり進化するわけだし。
それこそ、手段の目的化で、プログラミングはただの仕事のための手段なわけだから。
それよりも、もっと広い視点で、技術力を身に着けていくことが必要なんじゃないかな。。。
それは、言語とかそういうレベルじゃなくって、エラーが起こった時の切り分け力とか、新しい技術を選択する力とか、長く使えるシステムを作る経験力とか、それが、他のエンジニアと差をつける道かと思う。
他に転職したい理由があったのかもしれませんけど。
これも、受託や派遣のプログラマーは違う話です。
聞く話ですが、派遣のプログラマーさんとか、あまりに技術が身につかない職場がありますよね。
ある若い男性が、
「TeratermでMySQLのコマンドを発行するだけの単調な仕事。やめたい。」
と話してくれたことがありました。
ハ?今時、Teraterm???ナマのSQLが打ち込めるの??
いろんな意味でデンジャラス。それが、デンジャラスで前時代的なことも、当人は知らないのです・・・。
それに、そんな人数つっこんでるんなら、3ヶ月ぐらいかけてシステム作っちゃえば、もうエンジニアいらないじゃん・・・
しかし、派遣は人数減らされたら困るので、システムが効率悪いほうがいいわけです。
恐ろしや!ですね。
この記事も参考になりました。
「革新的なアイディアの実がなるまでに、企業には5〜7年を待つ覚悟が必要だ。ほとんどの企業が、この時間を設けることをしない。」ージェフ・ベゾス