電車に乗れば、転職広告だらけ。
Webサイトを見てても、転職エージェントの広告だらけ。
ま、後者は弊社で私が転職エージェントのサイトを見てたりするから、もあるかもしれませんが。(転職するわけじゃないですよ。当たり前ですが!!!求人広告を出すために見てるんです)
で、なんかな~ と思わず思っちゃうのが、
「転職は冒険」
とか
「転職はキャリアアップ」
とか、
「友よ!今こそ夢をみよう」
とか、とにかく転職をそそのかす広告が多いことですね。
もちろん、転職屋さんは、転職させると転職者の年収の○○%をもらえるわけですから、転職者が多いほうがいいに決まっているので、転職をそそのかすのはもちろんです。
なんでこんなことを思うかといいますと、転職のリスクというのがあまり認識されていないのかな?
と思うからです。
先日、とある入社して1年程度の若い人から転職の相談を受けました。
一概には言えないですが、一応採用する側の立場から、コメントさせていただきました。
「転職する必要性があまりなさそうなので、やめといたら?」
単純な話、
ひとつの会社に6年勤めた方と、
6年間で3社を転職した方と
どちらが次の転職がしやすいでしょうか?
能力とか他のパラメーターをここでは考えなければ、普通の人事部は明らかに、前者の方を採用するでしょう。
ひとつの会社で6年間勤め上げた、ということのほうが、3社転職した経歴より価値があるし、何よりやめるリスクが少ないからです。
もちろん、世の中には信じられないようなブラック企業もあります。
しかし、それが2,3回続くのは、本人の情報収集能力や、情報収集の後の決定力の問題ですよね。
不運ということもあるので、転職カードはそのときに取っておいたほうがいいと思います。
あとは、若くて成長志向の高い、いわゆる「意識高い」人たちは一度は転職しなきゃ!とかあせるみたいですね。
転職で→キャリアアップして→この不透明な時代をサバイブ!
ということらしいですが、はっきりいって、公務員以外は、どんな会社もリストラの危機があると考えたほうがいい。
(いや、公務員だって日本が別の国になっちゃう可能性や、政治の方向によってはリストラがあるかも・・・)
じゃあ、どんなキャリアがサバイブできるために必要か?というと、どんな職場でも通用する仕事ができる人ですよね。
プログラマでさえ、表面的なスキルは2,3年ですぐすたれます。
ビジネスが作れて、直面する困難を乗り越え、成果があげられて、それを継続し、周りの人と人間関係がちゃんと構築できる、とかそういうベースの仕事力だと思うんですよ。
そういう力が、1年2年で転職していたら、逆につかないんじゃないかな。
何かをがむしゃらにがんばって、やりきる、継続するには、3年程度は必要でしょうから。
「転職」というと、なんかかっこよい響きがあると思います。
新卒のときとは違って、キャリアが問われるので、ビジネスマンとして大成したような気にもなるでしょう。
かくいう私も、新卒で勤めた会社で、2年目にアメリカ人のヘッドハンターから英語で電話がかかってきて、帝国ホテルのラウンジでそのパリッとしたスーツを着たアメリカ人から、
「アキコ、あなたにはもっと年収の上がるキャリアがある。キャリアもアップする。もっとやりがいのある職場で、バリバリやらないか?!」
といわれ、「ほわゎ~っ!!」と舞い上がった覚えがあります。
でも、進められた会社は「ワールドコム」。なんとその半年後ぐらいに倒産しちゃうのです。
wwww
ましてや、「転職しないリスクのほうが大きい!」とかいわれると、海賊王になるために、海に漕ぎ出なきゃ!って思っちゃう人も多いかもしれませんね。
弊社に応募してくださる方がいらっしゃいます。
ありがたい話で、じゃんじゃん応募していただきたい。しかし、それでも安易な転職はお勧めしないですよ。
安易な転職はあなたの価値を毀損します。
よくよく考えましょう!
青い鳥を追い求める転職ドリーマー
転職ドリーマーから抜け出す7つの成功法則
安易な転職はしない